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総患者数:5,500万人(推定)
  • 🌿家庭でできる非薬物療法

    移動しました 認知症ケア 治療 非薬物
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    認知症のケアにおける非薬物療法は、ご本人の不安や焦燥感、イライラ、夜間の中途覚醒といったBPSD(行動・心理症状)を和らげ、穏やかに過ごしてもらうために非常に重要なアプローチです。 お薬ではないので副作用の心配がなく、ご本人の「できること」や「心地よさ」を引き出すことで、介護側の負担を減らすことにもつながります。 家庭で今日からでも、あるいは少しずつ取り入れられる代表的な方法をまとめました。 1. 回想法(かいそうほう)〜脳を刺激し、自信を取り戻す〜 認知症になっても、「昔の古い記憶」は比較的長く保たれるという特徴があります。これを出発点にするアプローチです。 やり方: ご本人の若い頃(10代〜30代頃)のアルバムを見たり、当時の流行歌を聴いたり、昔使っていた道具(古い裁縫道具やカメラなど)に触れたりしながら思い出話をします。 家庭でのコツ: 「これ覚えてる?」とクイズのようにテストするのではなく、「これってどうやって使うの?教えて」とご本人を"先生"として迎えるように話を聴きます。自分の得意な分野や輝いていた頃の話をすることで、自尊心が満たされ、不安がスーッと引きやすくなります。 2. 音楽療法 〜言葉を超えて感情に届く〜 耳から入るお気に入りの音楽は、脳を広く刺激し、感情を安定させる強い力を持っています。 やり方: ご本人が「青春時代(おおむね15歳〜25歳頃)に流行っていた曲」や、昔よく歌っていた曲を BGM として流したり、一緒に口ずさんだりします。 家庭でのコツ: 夕方にソワソワして落ち着かなくなる「夕暮れ症候群」の時や、お風呂・着替えを嫌がるときなどに流すと、気分が切り替わってスムーズにケアを受け入れてくれることがあります。 3. タッチング・マッサージ(タクティールケアなど) 〜安心感を伝える〜 「触れる」という行為は、言葉以上にダイレクトに安心感を伝えます。 やり方: ご本人の手や背中を、手のひら全体を使って優しく、ゆっくりとした一定のテンポで撫でるように触れます。 家庭でのコツ: 「手が冷えますね」などと声をかけながら、ハンドクリームを塗るついでにマッサージする形にすると自然です。皮膚への心地よい刺激は、オキシトシンというリラックスホルモンを分泌させ、イライラや攻撃的な言動を落ち着かせる効果があります。 4. 認知刺激・生活リハビリ 〜「役割」を作って退屈を防ぐ〜 「何もすることがない」「自分は役立たずだ」という孤独感や退屈が、周辺症状を悪化させることがあります。 やり方: ご本人が過去にやってきた得意な家事や趣味を、安全にできる範囲で「仕事(役割)」としてお願いします。 例:洗濯物をたたむ、インゲン豆の筋を取る、チラシを折ってゴミ箱を作る、植物の水やりなど。 家庭でのコツ: たとえ綺麗にたためていなくても、絶対にやり直したり怒ったりせず、「手伝ってくれて本当に助かった、ありがとう」と感謝を伝えます。「ここにいていいんだ」という居場所の感覚(見当識の安定)につながります。 家庭で実践するときの、いちばんのポイント 「正しいやり方」よりも「ご本人の心地よさ・笑顔」がゴールです。 どれほど医学的に良いとされる療法でも、ご本人が「やらされている」「嫌だ」と感じてしまったら逆効果になってしまいます。その日のご本人のご機嫌や表情を見ながら、「楽しそうだな」「気持ちよさそうだな」と思えるものを、1日5分でも生活のなかにちりばめてみてください。